Van Morrison / Saint Dominic's Preview (1972)

Van Morrison / Saint Dominic’s Prev

ここ一年ほど、ひそかにハマってるのがヴァンさまです。もっともソウルを感じる白人シンガー、とPバラカン氏のお墨付きですが、私めも実に長い年月をかけてそれに同意するに至りました。至りつつあります。見た目のカッコ悪さに反し、あらゆるルーツミュージックを内包しフォーキーに聴かせる懐の深さがじんと胸に沁みます。おかげで、これまでほとんど関心の無かったアイルランド音楽やケルト音楽なんかにも少しばかり目を向けつつあります。ヴァンさまの未聴アルバムもまだまだいっぱい。少しずつ揃えていきたい。しかし長〜い曲には閉口することも。なにせ集中力無いもんで。

Fairport Convention / Liege & Lief (1969)

Fairport Convention / Liege & Lief

最近、地味にじわじわとこのアルバムの良さが分かってきたような気がします。ブリティッシュフォークとかトラッドとか、僕はさっぱり門外漢なのでなんとなく尻込みしてしまうのだが、まあ難しく考えずに「イギリスのザ・バンドみたいなもんかしら」て気持ちで聴くと非常に心地よいですね。あくまで歌中心のザ・バンドに比べると、やや演奏のほうに重心が寄ってる印象。はちみつぱいなんかもかなり影響受けてるなんじゃないかなって気がする。なんとなく、10年後にはもっと好きになってるんじゃないかと思えるアルバム。

The Police / Outlandos d'Amour (1978)

Police / Outlandos d’Amour

レゲエロック、カッコイイね〜。セカンドも悪くないけど、俺はこのファーストがしっくりきます。この時期、意図的にパンクっぽさを出してるイヤラシさっていうかシタタカさも、むしろ清々しいと思う。なんといっても「Roxanne」が強烈。ベース&ドラムが頭の拍を抜くリズムが超カッコイイけど、そんなこと気付かずに聴いてもカッコイイとこがカッコイイ。対照的に判り易くロッキンなサビのおかげでまったく小難しさも感じさせない。素晴らしい曲だ。よりせつない度の高い「So Lonely」もお気に入り。

Elvis Costello / My Aim Is True (1977)

Elvis Costello / My Aim Is True

コステロはあまり熱心に聴き込んだことがありません。初体験は『スパイク』で、そのあと初期のアルバムを数枚聴いて、それから『マイティ・ライク・ア・ローズ』を新譜で買って(後年売ってしまいました。。)、その年(か翌年)の来日公演は行った。たしか武道館だったと思うけど、演奏中にマイクに感電してトラブってた、ってこと以外覚えていない。
というフトドキモノですが、今回あらためてファーストを聴き返してみて、ああこの人はロックンロールの正統なる伝承者であるのだなあ、などというなんだかよくわからない感想を抱きました。

Jazz Juice 1 (1985)

Jazz Juice

ジャズを聴く。たまには、ね。
しかし残念ながらジャズのレコードは全然持ってないのでコンピに頼る。このシリーズは何故か結構持ってる。たぶんその頃、こういうの買うのがカッコイイと思ったんだね(笑)
で、イイね。予想外に楽しめた。でも半分はサンバ系なんで、がっつりジャズ聴いた感は無いけど。俺にはちょうどいい。しかしどうでもいいけどこれ、盤面のレーベルがA面とB面逆じゃねーか。
今、続けてVol.2聴いてます。5年に一度あるかないかの、ジャズな一日。

The Beatle Classics (1989)

Beatle Classics

いやー、今年後半はよくビートルズを聴きました。特に初期(私の定義ではヘルプまで)のアルバムをこんなにじっくり聴いたのは初めてかもしれない。で、その仕上げってわけじゃないけど、前から欲しかったカバー元曲集をようやく手に入れました。ビートルズのオリジナルアルバムには入ってないけどレパートリーにしてた曲までフォローした、なかなかに気合いの入った好コンピです。これらを自力で収集するのはハッキリ言ってイヤだ。実際、30曲中20曲近くは今回初めて聴きました。恥ずかしながら。
それにしても。一筋縄にはいかない。ライナーを読むと「分かっていた筈の彼らの背景が、逆に混乱してくる」なんて書かれてますが、まさに。特にポールは変態ですね最初から。「Till There Was You」なんて、これカバーしちゃう?ていう感じでしょ、でもそのカバーが最高にイイんだけど。「Besame Mucho」も「A Taste Of Honey」もそう。なんでこれを??なんですよ。
ジョンはジョンで「Mister Moonlight」をカッコ良くし過ぎ。他の曲も軒並みオリジナルよりむしろブルージーに仕上げてしまうのはジョンの天性のセンスでしょうか。
全部聴き終えて、あれモータウンこれだけ?(3曲かな?)と思った。
初めて聴いて一番感激した曲はドネイズ「Devil In His Heart」、イイ曲だなー、これ。

The Mothers of Invention / Freak Out! (1966)

Mothers of Invention / Freak Out!

ザッパ。長年、頭の片隅で気になり続けていたものの結局これまで聴かずじまいでした。ならいっそのこと手を出さないで済まそうか、そのほうが賢明なのではないかと思いつつも、先日発作的に入手しちゃいました。そんなわけで今になって、なんじゃーこりゃー?を味わってる次第です。音楽を聴くこと以外これといった楽しみもない暗い人生を送ってきた私ですから、自分なりの好き嫌い判定基準みたいなもんが出来上がっちゃってるわけですけど、見事に判定エラーを起こしました。そのことを嬉しく思います。
一聴した感想としては、思ってたほどにはぶっ飛びの変態音楽という感じではなく、意外と聴きやすい。通して聴くのがまったく苦ではない。そのかわり、もっとまったりとジワジワくる変態さに戸惑っている現状です。一応、自分も曲作ったりバンドやったりしてる人間ですが、頭の中にうごめいているちょっと他人に披露すべきじゃないと自制しちゃうようなヘンテコなフレーズみたいなものがあって。そういうのを聴かされているようなこの感覚は、時折XTC(の特にアンディ・パートリッジの曲)なんかにちらと感じるものと近かったりするけれど。でも違うかなー。
まあ、当面はこのせっかくのなんじゃこりゃ感を大切にお付き合いしていきたいです。