Neil Young / On The Beach (1974)

On The Beach

だからって、そうそうヘッドハンターズなんて聴いてはいられません。基本的には歌ものが好きですから。所詮ポップミュージックなんてものは歌があってなんぼですよ。ファンクが好きっつったって、いつもいつも「音と音の隙間が・・」などと気合い入れて音楽聴いてるわけじゃないしねえ。単純に、ああいい曲だなあ、いいメロディだなあ、いい声だなあ、と感じる心も持ち合わせています。

それで、今回はなんか歌それ自体に魅力を感じるものにしようと思って、最初に思いついたのはドクタージョンなんだけど、それだとまたファンク云々て話になりそうだし、そもそもあんまり気分じゃないので、もっとまったりできるものにしようと思って、すぐに浮かんだのはロニーレインとニールヤング、CD棚で先に見つかったのがニールヤングでした。

ニールヤングは特に声が好きです。顔とのギャップがまたいいよね、あの凶悪な顔とのギャップが。ラストワルツでもニールヤングのシーンが一番好きだったりします。あの顔できったねえ格好で鼻にコカインつめてフラフラニヤニヤしながら登場してヘルプレスを歌い出すのだが、ウットリしちゃうくらい声がいいんだよねえ、あの顔で。絶妙な情けなさ、みたいなものがいいですね。しみる。情けなさでいくとトッドラングレンの声もけっこう近い感覚あるんだけど、あれはもっと変態的な要素が強いですね。もちろん好きですが。ちなみに対極的に不快なボーカリストの一例としてジョーコッカーとロバートプラントを挙げておきましょう。

で、とりあげるアルバムは別に『Harvest』でも『After The Goldrush』でもなんでもよかったんだけど、ジャケがきれいなんでこれにしました。

一曲目の「Walk On」。これ好きだなあ。ポップなんだけど、ドテステドタバタのドラム、スマートさゼロなオケに乗せてニールヤングが歌い出すと、もうメロメロっす。これ、あんまり好きなんで、パクって「タンジェリン」という曲を作りました。

もちろん、ニールヤングって作曲家としても大大大好きです。単純なコード進行でキラリと光るメロディ、誰にでも作れそうで作れない、という意味ではジョンレノンと近い存在だと思います。