Herbie Hancock / Head Hunters (1973)

Head Hunters

突然「Chameleon」のあのベースラインが脳内ループをはじめたので、久しぶりに聴いちゃいました。ここんとこファンク熱が再燃してますから。

一応先に告白しておくと、私はジャズに関してはほとんど何も知りません。ですから、ハービーといえば問答無用で首狩り族(しかもA面の2曲しか聴かない)、マイルスだと『On The Corner』、他はよくわかんなーい、という、ある種のジャズファンからすると、とんだ軽薄低俗野郎ということになるのでしょう。この『Head Hunters』リリース当時「ハービーも堕落した」と批判したらしい「ジャズファン」どもに死を。ざまあみやがれ。ああいい気分だ。

で、「Chameleon」。このベースライン。つうかベースだよねこれ?シンセかな。まあ、そんなことはどうでもよろしい。とにかく偉大なるベースライン/リフの殿堂入り確定。こいつをガンガンに繰り返すこと15分。いや、途中でジャズ的に展開してしまうのであるが、またちゃんと戻ってくる。安心して。とにかくこのラインとドラムの絡みっぷりが気持ちよくて気持ちよくて、ポリリズムっていうんですか?あんまり下半身が気持ちいいので、上半身のハービーのプレイはあまり耳に入ってこなかったりします。

続けて「Watermelon Man」。私はファンクが好きだが、とりわけスローなファンクにめっぽう弱い。ファンクとは音と音の隙間こそが命。人形は顔が命。音の鳴っていないところが気持ち良くてはじめてファンク。テンポを極限まで落としたらその気持ちよい部分が拡大するってなもんでっせ。そしてこの首狩り族版の西瓜男はスローファンクのお手本のようなものです。おっせえ〜とか呟きながら苦痛と快感の入り混じったような表情で身をよじらせないわけにはいきません。

と、ここで、ピーターバラカン風に話を脱線させて、私の好きなスローファンクを思いつくままにご紹介しましょう。

Sly & The Family Stone / Thank You For Talkin' To Me America
基本。もちろんシングルのサンキューも大好きだが、『暴動』のドロドロサンキューが大大大好き。

◆Meters / Just Kissed My Baby
必殺。スローセカンドライン

Curtis Mayfield / Billy Jack
粘着。ワウワウスロー。

Parliament / Dr. Funkenstein
極悪。特にアースツアーのライブが良い。

Bob Marley & The Wailers / Rebel Music
レゲエだろって?そういう了見の狭いことじゃ困ります。カッコ良いレゲエはすべてファンクです。

ということで、バラカンマナーに沿って、脱線したまま筆を置きたいと思います。