David Bowie / Pin Ups (1973)

David Bowie / Pin Ups

『狂気』における曲のつなぎは非常になめらかで美しい。しかし反面、強引なツナギによるぶったまげるような興奮には乏しい。そこでこのピンナップスだが、残念ながらツナギ所は多くないものの、頭2曲の荒技的なスピード感満点のツナギはロック史上屈指と言えよう。次作ダイアモンド犬(のA面)も秀逸なツナギが施されているが、本作の「Rosalyn」〜「Here Comes The Night」におけるツナギのスリルには負ける。
ボウイは音楽のスタイルをコロコロ変える人ではあるが、その基本はロケンローである。と思う。フロイドの「See Emily Play」(個人的にはオリジナルよりカッコイイ!と思う)を含むカバー集である本作のキマリっぷりがボウイのロケンローラーぶりを証明しまくっている。