Bob Dylan / Bob Dylan (1962)

Bob Dylan

初期では意外なほど聴きやすいのがこのファースト。全般的にアップテンポのカントリー系の曲が多く、もちろん全編アコギ一本の弾き語りなんですが、今にもハネた2ビートのリズムトラックが聴こえてきそうで気付けばノリノリに。最初の一撃に相応しい荒っぽさがあって、所々パンキッシュとすら感じる瞬間あり。そんな中にぽつんと置かれた「ウディに捧げる歌」のしんみり感が際立ってます。ラストワルツでもやった「連れてってよ」も本作のほんわかしたテイクのほうが断然好きですね。
で、ジャケ写ですが、この表情イイですねえ。目がイイです、目が。ドキュメンタリー映画『ノー・ディレクション・ホーム』(超面白いす!)の中でディランが「優れたパフォーマーは皆、オレはオマエらの知らないことを知っているという目をしている。自分もそういう目をしたパフォーマーになりたかった」というような名言を吐いておられましたが、ファーストのジャケでいきなりその「目」を実践しちゃってます。