James Brown / Live at the Apollo (1963)

JB / Live at the Apollo

いまさらながら、JBってソウル界において相当特異な存在ですね。所謂「ソウルミュージック」といって想起されるスタンダードなものとは根本的に在り方が違いますよね。ゴッドファーザー・オブ・ソウルでありながらソウルの世界で浮きまくってるという。62年の時点でこのブッチ切れたパフォーマンスはちょっと尋常じゃないでしょ。まだまだファンク発明前のライブとは言え、十分それを予感させる演奏だ。「Try Me」をはじめとした3連系バラード中心のセットだが、このスリルはどうですか。まったく心休まるヒマがありません。普通無いでしょ、手に汗握るような緊張を強いられるソウルバラードなんて。曲間にいちいち挿入される10秒ほどの高速インストがまたショー全体を恐ろしく引き締めます。バンドは死ぬ思いだなこりゃ。